株式会社 梓設計様の場合

ArchiTwinを実際にご利用いただいたお客様の声をご紹介いたします。

梓設計社創業75周年企画「WE ARE」
ArchiTwinとの共同事業でショールームをデジタルツイン空間に!

デジタルツインオフィスを共同開発 3Dオブジェクト配置のこだわり 建築現場での活用と新たなプラットフォームの開発
株式会社 梓設計様

会社紹介

創業75周年を迎えた株式会社梓設計は、日本の建築業界をリードしてきた建設設計事務所。羽田空港第2ターミナルや成田空港第1旅客ターミナルなどの空港から国立競技場をはじめとするスポーツ施設、公共施設など、数多くの大規模建造物の実績がある。

目次

【導入背景】デジタルツインが建築業界にもたらす変革を模索していた
ArchiTwinへの問合せのきっかけ
ArchiTwinの導入に至ったきっかけ
【利用事例】実際のオフィスをデジタルツインに!わかりやすいオブジェクトを配置
ArchiTwinとの共同プロジェクトの内容
こだわった点
難しかった点
【活用事例】MatterportにできなくてArchiTwinにしかできないこと
【今後の展望】建築系の情報を集約できるプラットフォームをArchiTwinと共同開発

株式会社 梓設計様

導入背景デジタルツインが建築業界にもたらす変革を模索していた

ArchiTwinへの問合せのきっかけ

バーチャル上にリアルな空間をコピーするというデジタルツインにもっと取り組んでいきたい。また、デジタルツインがどのように建築業界と絡み合えるのかを模索していました。

すでに社内でMatterportを使った実験は行われてましたが、「デジタルツインをカスタマイズしたい」「空間にオブジェクトを置きたい」というアイデアはあるが、そこまで開発にパワーをかけられないといった状況だったので、ArchiTwinに問合せをしました。

ArchiTwinの導入に至ったきっかけ

ArchiTwin導入の大きなきっかけは、2021年に梓設計創立75周年の節目だったので、斬新な企画による企業アピールの狙いがあったからです。

その一つがデジタルツインを使ったバーチャルショールームを作ること。製作物をプレスリリースし、最先端のテクノロジーを導入していることをアピール、また雑誌特集(新建築)への掲載につなげたい考えがありました。

ArchiTwinと一緒になって魅力的なデジタルツインの展示会場を作りたいというのが導入のきっかけでした。

利用事例実際のオフィスをデジタルツインに!わかりやすいオブジェクトを配置

ArchiTwinとの共同プロジェクトの内容

このプロジェクトは、梓設計の実際のオフィスをバーチャル空間にし、3Dオブジェクトやスライド、動画などを配置し、自分の足で歩き回っているようなウォークスルー空間にするというものです。

梓設計はデザインをし、ArchiTwinは点群を使った開発支援を提供するという共同開発の形をとりました。この実績は、新建築(2021年10月別冊)に掲載されています。

こだわった点

デジタルツインの空間に入った時に正面に見えるのは「WE ARE」という企業のコンセプト動画。躍動感のある音楽にあわせて自動再生されるこの演出は、臨場感があるとともに驚きの要素が生まれます。

廊下ごとにテーマを決めて、テーマに沿った展示をデジタルツイン上で見ることが可能です。移動ルートは自由ですが、一つずつブースを回るのにはジグザグに移動すること想定をしており、スムーズに次のブースに行けるようにMatterportでスキャンするポイントを工夫しています。制限されたスキャンポイントの中で、綺麗な空間造りをするには、空間設計を確立してから、それに合わせた撮影作業が重要です。数多くのオブジェクト配置も考慮し、計画的にMatterportを活用しています。

バーチャル上にしかない看板は、見せ方の工夫があります。デジタルツインでは視点を動かしにくいので、オブジェクトを丸めたり、角度を傾けたりしています。パネルは裏から見たら鏡文字のように反転しているのも、3Dではデータが重くなるので2D画像を張りつけました。

また通路の入口には、情報に3Dでラインが繋がっているインデックスを設定。リアルとデジタルツインでは看板の概念が違うので、見せ方にはこだわりました。

難しかった点

梓設計は、空間デザインを得意とするので、バーチャル空間のデザインを担当。そのデザインをArchiTwinが、どうやったらきれいに表示できるか、どうすれば快適な動作環境になるかといったことを調整していく作業をしました。

仕上がりは綺麗になっていますが、開発当初は看板が綺麗に配置されていないとか、白い部分が白く映し出されていないといった課題がありました。ライティングの調整で白をはっきり見せて鮮やかに見せるとともに、周りの環境と比べて違和感のないようなデザインとあり方を工夫しました。

またデータが大きいとサーバーが重くなってしまうので、どれだけ入れ込むデータを軽くできるかといった微調整が必要でした。全ての動画を自動再生にするという案もありましたが、データが重くなるのでストリーミング再生を取り入れることに。ウォークスルーはサクサク動かせることが重要なので、パネルが綺麗に見える、かつデータを軽くするように画質調整もしています。

デジタルツインもできるできないがあって、その中で最大限のことを探る。エンドユーザーであるお客様にどうしたら企業の思いが届くかを、限られたリソースのなかで試行錯誤するのは容易ではありませんでした。

ArchiTwinのデジタルツインは全てが一点ものなので、要望に最大限に応えられるようにチーム一丸となって開発作業に挑んだのが今回のプロジェクトです。

利用事例|実際のオフィスをデジタルツインに!わかりやすいオブジェクトを配置

活用事例MatterportにできなくてArchiTwinにしかできないこと

ArchiTwinで活用できることは、オブジェクトの配置や、チームで建築現場の情報共有ができることです。

Matterport単体でも、3Dの4Kデータを保存・共有ができますが、建築現場での汎用性に限界があります。ArchiTwinであれば、ノーコードでオブジェクトを自由に配置、緊急度やコメントを残せるタグ付け機能があり、より実用的に建築現場に導入することが可能です。

ArchiTwinのプラットフォームでは、情報共有範囲も任意設定でき、建築に係わる外部の業者とも情報のやりとりもできます。コロナ禍の諸問題も解消できることと、業務効率化が図れて建築現場での大きなソリューションとなっています。

また、全体像が分かるように、ミニマップの表示、ドールハウスのように全体像を見られるのも便利な機能です。

今後の展望建築系の情報を集約できるプラットフォームをArchiTwinと共同開発

今後は、ArchiTwinを活用し、遠隔の建築現場や設備管理でも使っていく予定で、次のプロジェクトを進めています。

その一つが、建築系の情報を集約できるプラットフォームを作り、そこにArchiTwinを入れ込んでいくという計画です。またそのプラットフォームと連携するサービスをArchiTwinと梓設計で共同開発するという構想もあります。

自社のためだけでなく、建築業界全般にデジタルツインのソリューションと可能性を届けられるように、今後も両社の連携を活かしていきたいです。